今日は日本の要塞跡、千代ケ崎砲台を訪ねます。
猿島要塞はすでにこのブログでレポートしている通りですが、こちらの千代ヶ崎砲台は、猿島要塞とは違い、陸地にあります。
ただ、歴史的には猿島の弟分と言っても良いでしょう。
が、ちょっとグレードが違うようです(^_-)-☆

東京湾要塞について
東京湾要塞については、猿島レポートで記述していますので、割愛します。
どうぞ、コチラをご覧下さい。
千代ヶ崎砲台について
千代ケ崎砲台の略歴
- 明治10年(1877) 西洋式の東京湾要塞が、日本で初めて建設を開始される
- 明治14年(1881) 猿島砲台着工
- 明治17年(1884) 猿島砲台竣工(大正14年に除籍)
- 明治25年(1892) 千代ケ崎砲台着工
- 明治28年(1895) 千代ケ崎砲台竣工
- 昭和20年(1945) 戦時中まで旧陸軍管轄下で運用 敗戦後は民間に払い下げ
- 昭和35年(1960) 海上自衛隊が送信所設置のため民間から買い戻し(一部買い戻しできず)
- 平成25年(2013) 送信所の役目を終え、国に返還(53年間自衛隊管轄で保全された)
- 平成27年(2015) 猿島と千代ケ崎砲台が国の史跡に指定(明治以降の軍事関連施設で初)
- 平成28年(2016) 横須賀市が国から管理を委託される
- 令和03年(2021) 一般公開を開始(但し、土休日のみ ツアーガイド引率必須)

千代ケ崎砲台の特徴
千代ヶ崎砲台は、東京湾要塞建設の流れを受け、江戸時代末期の平根山台場跡を中心に建設されました。東京湾要塞32基のうちの一つです。
明治25年に起工し、28年に竣工しました。
台場とは、
幕末に造られた砲台、要塞の一種で全国各地に造られました。もちろん、外敵(異国船)に対抗する防御施設です。一番有名なのが、品川台場、お台場と言ったほうが馴染みがありますね。
ただ、台場は江戸時代の築造技術であったため、外敵に対抗できる能力を備えていませんでした。そこで、イギリスやオランダ、アメリカなど技術と物資を以って造られたのが、要塞だったわけです。
それでは、千代ケ崎砲台の特徴を整理してみましょう。
- 砲台構造の完成度が高く、特に貯水や排水システムなどの建築技術が高い
- 太平洋戦争末期まで、28センチ榴弾砲が設置され、現役運用されていた(但し、重要度は低かった)
- 実戦の現場としては使われなかった(多くの要塞がそうであったように)
- 戦前は旧陸軍、戦後は自衛隊と、組織の保全を受けてきたので、極めて保存状態が良い
- 猿島砲台跡と違って観光地化されていない(一般公開の歴史が浅い)
- 国の史跡に指定されている(猿島砲台跡も同時期に指定)
細かいことはたくさんあるのですが、まあ、こんな感じでしょうか。

アクセス
- 電車の場合 京浜急行「浦賀駅」または「京急久里浜駅」から京急バスで燈明堂入口下車で徒歩約15分(一時間に1、2本のダイヤ)
- 車の場合 砲台跡入口の少し手前に専用駐車場あり(無料)
- 徒歩の場合 浦賀駅または京急久里浜駅から約50~60分
千代ヶ崎砲台までの道のり
土曜日の早朝8時半、京急本線の京急久里浜駅に降り立ちました。
今日は曇りを想定したのですが、駅前は完全に雨。少し落ち込むも気を取り直して。
私は、できるだけ歩いて辿るのがポリシーですから、雨にも負けず、ここから現地まで歩きます。バスもあるのですが、健康維持も探検旅の目的のうちなんです。
まあ、何とか辿りつくでしょう。
残暑が長引いていましたが、さすがに9月も下旬ですね。
なぜ平日ではなくて土曜日にしたのか、と言うことですが、この史跡、平日は閉まっているのですね。しかも公園ではありませんから、フリーで入るというわけにはいきません。
京急久里浜駅からまっすぐに商店街を抜けていくと、久里浜海岸に突き当たりました。大きな船が遠くに停泊しています。
そのペリー通りを左折し、開国橋を渡ってどんどん進みます。京急バスが脇を猛スピードで過ぎていきます。ちょっと憎らしい”(-“”-)”
だんだん上りになるのがわかります。川間隧道の歩道を通っても良いのですが、トンネルは面白くありません。右の道を行きます。
そうすると、ほどなく長瀬隧道にでました。川間隧道が新しくできたトンネルで、こちらは旧道らしい。ちょっと不気味な雰囲気もあったりして、心霊スポットかしら?

なんて、抜けると庚申塚がありました。ちゃんと守られています。

ほどなく、T字路にぶつかり、右折します。左折すると燈明堂バス停があります。
ここから少しずつ標高を上げていきます。といっても富士山に登るわけではありませんが、雨も少し大降りになって、気持ちは落ち込んできます。
まもなく二股に当たります。左に数分行くと有名な燈明堂。ここは江戸時代の灯台跡。できればオープン早々に目的地にたどり着きたいので、ここはパスします。
上り坂をどんどん登り(上り)ます。
途中に史跡の専用駐車場が用意されています。車で来場者には助かりますね。周辺には、駐車する空き地などのスペースはなさそうですから。まあ、よほどのシーズンでなければ満車にはならないでしょう(保証はしません)。
入口ゲートまで到着しました。

さて、ここからはマイYouTube動画でご案内します。
コチラをクリックしてお入りください。
それでは。