今日は茨城県鹿嶋市の鹿島神宮(かしまじんぐう)にやってきました。
「鹿島」と言えば、サッカーの老舗チーム「鹿島アントラーズ」をイメージする方が多いと思いますが、鹿島神宮はその足元にも及ばない(笑)、歴史と格式を誇る神社なのです。
鹿島神宮は、下総国一宮の香取神宮(千葉県香取市)と古来から深い関係にあり、「鹿島・香取」と並び称される一対の存在にあるそうです。茨城県神栖市の息栖(いきす)神社を含めて東国三社と言われ、伊勢神宮に匹敵するパワースポットでもあるんです。
それと、平安時代以降近年まで、社号を「神宮」と名乗れるのは伊勢神宮、鹿島神宮、香取神宮の三つであったと言いますから、格式の高さがわかります。
大和朝廷以降の中央政権は、鎌倉幕府により奥州藤原氏が滅ぼされるまで、北関東から東北、北方(北海道)を蝦夷(えぞ、えみし)と呼んで、他国のように敵対していました。
鹿島神宮や香取神宮、息栖神社などは、この蝦夷の脅威を守護するために置かれたと言われています。東北地方に鹿島神社が多くあるのは、そういった理由によるものです。
境内に入ると少し不思議な感じで、本宮や奥殿が参道に対して直角に建っています。蝦夷の方向(北)に向いて建てているから、と言われています。
一日で東国三社をすべてお参りしたかったのですが、実は今日の大きな目的は、鹿島神宮の新年の祭礼である「白馬祭(おうめさい)」に参加すること。
日程と交通事情と体力的都合のため、香取神宮と息栖神社はまた次の機会にレポートします。
鹿島神宮の見どころ
鹿島神宮の建造物の文化財には以下のものがあります。
- 本殿等 国指定重要文化財 江戸時代前期建立
- 仮殿 国指定重要文化財 江戸時代前期建立
- 摂社奥宮本殿 国指定重要文化財 安土桃山時代建立
- 楼門 国指定重要文化財 江戸時代前期建立
このほか、境内全体が国の史跡ですし、パワースポットの要石や、御手洗池、神の使いの鹿など見どころいっぱいです(^_-)-☆
茨城県南東部、北浦と鹿島灘に挟まれた鹿島台地上に鎮座する。古くは『常陸国風土記』に鎮座が確認される東国随一の古社であり、日本神話で大国主の国譲りの際に活躍する武甕槌神（建御雷神、タケミカヅチ）を祭神とすることで知られる。古代には朝廷から蝦夷の平定神として、また藤原氏から氏神として崇敬された。その神威は中世に武家の世に移って以後も続き、歴代の武家政権からは武神として崇敬された。現在も武道では篤く信仰される神社である。
文化財のうちでは、「韴霊剣（ふつのみたまのつるぎ）」と称される長大な直刀が国宝に指定されている。また境内が国の史跡に、本殿・拝殿・楼門など社殿7棟が国の重要文化財に指定されているほか、多くの文化財を現在に伝えている。鹿を神使とすることでも知られる。
鹿島神宮 – Wikipedia
白馬祭について
境内の案内板から引用します。
白馬祭の由来
白馬祭(おうめさい)は、新春に白馬を見ると一年間の邪気を祓うという信仰とお目覚めの神事(幕末まではこの祭のみ本殿内陣の扉が開いた)として、鎌倉時代初頭から続いております。
祭典は、神馬のお祓いに続き神職が太鼓・笏拍子・戸板を叩いて御神馬を勇め、境内を疾走させる勇壮な鹿島立ち神事であります。
近年、神馬が踏んだ小石やハンカチ等を持つと心願が叶うという民間信仰が広まっており、特に若い女性の間では恋愛成就に結びつけられ話題とされています。
日時 毎年1月7日 午後6時から
場所 鹿島神宮本殿前
境内案内板より
文中に出てくる「鹿島立ち」と言うのは、旅立ちとか門出とかと言う意味です。防人や武士が鹿島神宮や香取神宮で旅立ちの無事を祈願した故事から、全国に広がった言葉です。
この地の英雄、塚原卜伝に象徴されるように、鹿島神宮は武道の神様ということになりますね。ただ、近年は恋愛成就に効くらしいので、時代も軟弱になったものです(笑)
と言いながらも、ちゃっかり管理人も手ぬぐいを敷かせていただきました。もっとも恋愛成就ではなくて、邪気を祓うのが目的です!(^^)!
神馬が踏んでくれたかどうかは動画をご覧下さい。
アクセス
電車で行く場合、本数が少なくかなり時間を要しますから、事前に計画を立てましょう。佐原の街並みを散策したあと、佐原駅前からバスで香取神宮を往復し、午後に電車で鹿島神宮に向かうというコースもありかも知れません。
自家用車だとその辺は自由度が効いていいかも知れません。駐車場もいっぱい用意されています。
それにしても、夜遅くなって電車も一本乗り遅れ、シニアにはちょっとキツカッタです”(-“”-)”
それでは邪気を祓う白馬祭、どうぞマイYouTube動画でご覧下さい。
