龍ヶ崎市の来迎院多宝塔を訪ねる

一人歩き探検旅

今日は、茨城県龍ケ崎市の来迎院(らいごういん)の多宝塔を再び、訪ねました。

「再び」と言うのは、今年の7月に関東鉄道竜ヶ崎線をレポートしているのですが、その時にこのお寺も訪問しているのです。このシーンは割愛しましたのでありません。

この時の【関東鉄道竜ヶ崎線~ノンストップ前面展望】もぜひご覧下さい。竜ヶ崎線はディーゼルの単線非電化路線で、全線4.5キロの短路線ですから、鉄道ファンには超人気です。

寄り道で、来迎院近くの歴史民俗資料館敷地内に展示中の「4号蒸気機関車」も見てきました。この汽車は大正時代に造られた日本製で、竜ヶ崎線で昭和40年まで、40年も現役で走っていました。

鉄道ファンにはたまらない(^^)/

来迎院多宝塔について

文化庁データベースの解説文を引用します。

来迎院は,弘治2年(1556)頃に境内が整えられた天台宗寺院で,多宝塔も同時期に建てられた。
 多宝塔は,下層を方三間とし内部に須弥壇が置かれ,上層を円形平面とし腰組付の縁を廻らし,こけら葺の屋根の上に相輪を戴く。当地で活躍していた前嶋大工の手になり,同大工による薬王院本堂(水戸市,重要文化財)などと共通する意匠をもつ。
 来迎院多宝塔は,均整の取れた外観で,北関東地域における室町期の特徴を細部に良く示す多宝塔として,高い価値がある。

国指定文化財等データベース (bunka.go.jp)

来迎院は天台宗の寺院です。正式名称は「箱根山宝塔寺来迎院」です。

多宝塔とは、多宝如来を安置した塔で、釈迦が法華経を説いたとき、空中に七宝の塔が現われ、塔中の多宝仏が釈迦を讚嘆して半座を分けたと説かれることに基づいて作られた、とあります。

上部が円形、下部が方形の覆鉢形二重の塔が一般的で、ここの塔は三間多宝塔で、屋根はこけら葺きです。

この多宝塔、もともとは来迎壁(仏壇の後ろ)と須弥壇(安置場所)が未完成のままだったそうです。平成10年からの保存修理で整備され、そののち平成18年に国の重要文化財に指定されました。

多宝塔と言われる建造物で国宝または国指定重要文化財は全部で48件(うち国宝は7件)あります。そのうち関東以北には次の3件しかありません。

  • 金鑽神社多宝塔…埼玉県 1534年建立
  • 来迎院多宝塔…茨城県 1556年建立
  • 石堂寺多宝塔…千葉県 1548年建立

多宝塔や三重塔、五重塔はこの室町時代以降にその多くが造られているようです。この関東の三つはいずれも室町後期の同時期の建立です。来迎院多宝塔は関東以北で最古級と言っていいものでしょう。

龍ケ崎市の宝ですね。

アクセス

JR常磐線龍ケ崎市駅から関東鉄道竜ヶ崎線に乗り換えて、竜ヶ崎駅下車。ここから徒歩で約20分です。

バス便はありません。竜ケ崎駅前にタクシー会社があります。

それでは、マイYouTube動画でご覧下さい。

タイトルとURLをコピーしました