国宝 迎賓館赤坂離宮のライトアップイベントは超レア

一人歩き探検旅

今日は戦前まで東宮御所と呼ばれていた、メジャーな迎賓館赤坂離宮を訪ねます。

国宝です!!!

あまりにもメジャー過ぎるし、実は屋内の撮影が禁止なので訪問の優先順位を下げていたのですが、やはり国宝の魅力にはかないません(^^)/

しかもこの年末、年に数回しか行わない夜間のライトアップ公開と生演奏があるというので、満を持して行ってきました。

さて、その国宝ですが、指定書の写しが展示されていましたのでご紹介します。

国宝指定は以下の建造物です。

  • 本館一棟(旧東宮御所)
  • 正門及び塀(附指定)
  • 東西衛舎(附指定)
  • 主庭噴水池(附指定)
  • 主庭階段(附指定)

国宝や重要文化財には時々、附(つけたり)指定と言うのがあったりします。本体に関連する物品や資料を併せて指定することなんですが、この迎賓館にはこのツケタリがあります。

ツケタリも含めてすべて現在は一般公開されていますので、有料ですが誰でも見学することができます。

但し、本館と庭園の見学は予約なしで入場ができますが、和風別館は事前予約制です。

それで、ついでに和風別館の見学予約をしました。もちろん、本館と庭園もセット料金内(2000円)で見学可能です。まあ、2000円が高いか安いかは貴方次第(#^^#)

そして、年に数日しか行われないレアな夜間公開(ライトアップ)とジャズの生演奏イベントは、23日と24日に行われます。こちらも参加してきましたよ(^_-)-☆

詳しくは迎賓館赤坂離宮のサイトでご確認ください。

見学に際し、いろいろ注意点があります。

その撮影上の注意ですが、館内はすべて撮影禁止です。屋外は撮影可能です。館内、屋外ともにものものしい警備が敷かれていますから、不審な行為はすぐ注意されます。

  • 館内の撮影はすべて禁止で、屋外は可能
  • スマホやカメラに三脚や自撮り棒等を付けることも禁止
  • 館内でのメモは鉛筆のみ可
  • スケッチ禁止
  • 食事の提供は前庭に駐車しているキッチンカーのみ(人気のキッチンカーは事前予約制)
  • 国賓の使用等で閉鎖されることがある(公式サイトで公開日を確認要)

まあ、国の迎賓館ですから止むを得ませんね”(-“”-)”

キッチンカーですが、知る人ぞ知る迎賓館御用達???の事前ネット予約制「アフタヌーンティー」があるんです。二人前6200円でスイーツのコースが楽しめます。

店員さんにお聞きすると1月末まで予約で満杯らしい。写真は苦心してゲットしたと言う女性二人連れのものを写真だけ、ゲットしました(笑)

申込サイトはコチラにリンクしました。

ところで、話は変わりますが、、、

国の迎賓館と言えば、いたるところ、装飾品やパンフレットなどに「桐紋(きりもん)」が使われています。

桐紋(きりもん)とは、ゴマノハグサ科の樹木であるキリ(桐)の葉や花を図案化した、家紋などの総称である。桐花紋(とうかもん)とも呼ばれる。

室町幕府では小判などの貨幣に刻印された。これ以来、室町幕府のほか皇室や豊臣政権など様々な政権が用いており、現在では内閣をはじめとする日本の行政府が紋章として用いる。十大家紋のひとつにも数えられている。

桐紋 – Wikipedia

行政府が使っている紋章のことですが、五七桐(ごしちのきり)と言います。下記の図の通り、桐の葉と花を図案化したもので、葉が三枚、花弁が上部に五七五と付いています。

桐紋は五三桐(ごさんのきり)が一般的だそうです。桐の葉が三五三と付きます。皇室が下賜して足利氏や織田信長、豊臣秀吉、板垣退助などが使ったようです。

いずれの桐紋章も現在では、自由に使うことができるそうです。ちなみに、皇室は菊花紋章ですね。これは皇室だけです、念のため(^^)/

桐の花はご覧の通り。

もう少し、この迎賓館について勉強してみましょう。

国宝の建造物について

全国に国宝として指定されている建造物は230件あります。建造物ですから、京都と奈良が圧倒的に多いですが、それでも全国に散らばっています。

そのうち関東地方(一都六県)の国宝(建造物)を文化庁データベースで検索してみました。12件あります。いや、12件しかありません( 一一)

  • 栃木県  7件(うち6件が日光東照宮関係)
  • 群馬県  1件(旧富岡製糸場/世界遺産)
  • 埼玉県  1件(歓喜院/通称名:妻沼聖天山)
  • 東京都  2件(正福寺地蔵堂/東村山市、旧東宮御所/通称名:迎賓館赤坂離宮)
  • 神奈川県 1件(円覚寺舎利殿/鎌倉市)

意外に鎌倉が少ないですね。新田義貞の鎌倉攻めで建造物は焼き払われたかしら。ちなみに、鎌倉の大仏も国宝ですが、建造物ではなく美術工芸品に分類されています。

歓喜院(妻沼聖天山)はすでに訪問しレポートしています。ぜひご覧下さい。

ついに国宝を観る~妻沼聖天山

東村山市にある正福寺地蔵堂は外観はいつでも観られるようですが、年に数回だけ内部の見学ができるようです。そのタイミングでも行ってみる予定ですが、外観だけでも近日中に訪ねてみます。

志村けんさんの銅像にも逢いたいし(^^)/

鎌倉の円覚寺舎利殿は、通常は非公開なので内部はもちろん外観も観られません。正月三が日に公開するようなので、このタイミングを狙っています。

日光東照宮や富岡製糸場は何度も行ったし、メジャー過ぎるので興味が湧きません(^^)/

住まいが関西圏であれば、毎日が日曜日な管理人にとって旅費も安いし願ってもないことですが、関東からはあまりにも遠い”(-“”-)”

迎賓館赤坂離宮について

文化庁データベースの解説文を引用します。

旧東宮御所は,皇太子明宮嘉仁親王,のちの大正天皇のための御住居として明治42年に建設された宮殿建築である。
 明治期におけるわが国最大の記念建築であり,本格的な西欧の建築様式を採用しつつ,彫刻等の装飾にはわが国独特の主題を用い,精緻な工芸技術が駆使されており,意匠的に高い価値がある。
 西欧の建築意匠や技術の習得に始まった明治期の建築界において,意匠的にも,また当時の先端技術を導入している点でも,日本人建築家の設計による建築の到達点を示しており,明治以降,昭和戦前に建設されたわが国の建築を代表するものの一つとして,文化史的意義の特に深いものである。

国指定文化財等データベース (bunka.go.jp)

本館の設計は、三菱財閥の旧岩崎邸などを設計したJ.コンドルに師事した片山東熊です。

三菱財閥の大邸宅、旧岩崎邸庭園を訪ねる

迎賓館の略歴

江戸時代には紀州徳川家の中屋敷で、 明治維新を経て皇室に献上されました。

明治の後期、当時の皇太子殿下(後の大正天皇)のご成婚を控えて、住まいとなる洋風の東宮御所を新たに建設する気運が起こり建設が計画されました(※東宮=皇太子の意)

紀州徳川家の中屋敷は広大で、現在は赤坂御用地として皇室がお住まいになっています。今回この周りを一周してみましたが、50分くらいかかります。警備も厳重です。

その御用地に接して、ごく一部のスペースにあるのが迎賓館なのです。

  • 明治32年(1899) J.コンドルの弟子、片山東熊の設計で建設が計画される
  • 明治42年(1909) 竣工
  • 大正13年(1924) 裕仁親王(のちの昭和天皇)の婚儀ののち、東宮御所として使用
  • 昭和10年(1935) 清の皇帝溥儀の来日宿舎として使用
  • 昭和23年(1948) 皇室から国へ移管され、国立国会図書館等に使用
  • 昭和37年(1962) 白金迎賓館に代わる迎賓施設として整備方針が決定
  • 昭和49年(1974) 改修工事が完了 J.フォード米大統領を迎える
  • 昭和54年(1979) 東京サミット開催
  • 平成21年(2009) 老朽化による平成の大改修が完了 国宝に指定
  • 平成28年(2016) 通年で一般公開を開始

皇太子のために巨大で絢爛豪華な御殿を造ってはみたものの、住まうには使い勝手が悪かったようですね。白金迎賓館に代わってここを新たな迎賓館にしたことは大正解だったのでしょう。

白金迎賓館ですが、国指定重要文化財の旧朝香宮邸(東京都庭園美術館)のことです。すでにレポートしていますので、ぜひご覧ください。こちらのアール・デコがスゴイ。

アール・デコの至宝「旧朝香宮邸」

迎賓館の見どころ

見どころはたくさんありますが、管理人が主に推奨するのは以下の通りです。

  • 正門と塀…四ツ谷駅から歩いていくとまず目に飛び込んできます。扉に刻印される菊のご紋章は迫力満点。
  • 本館の前庭…屋根の中央部に乗る甲冑像、天球儀と周りに配する鳳凰(霊鳥)はインスタ映えします。正面玄関の鉄扉も近くまで行ってみることができます。
  • 本館の主庭…噴水(国宝)を挟んで眺める本館は見ごたえ充分。噴水の青銅製の彫刻物は必見です。

下記のマイYouTube動画でぜひご覧下さい。

迎賓館本館の内部は撮影不可なので、写真、動画で紹介できませんが、「見どころ」と言えばまさに本館内部の意匠の数々でしょう。

文章では表せられないので、いただいたパンフレットの写真をアップしておきます。ご参考にしてぜひ行ってみてください。

正面玄関と大ホール

朝日の間

彩鸞の間

花鳥の間

羽衣の間

和風別館「游心亭」

アクセス

JR四ツ谷駅の赤坂口に出るとすぐです。正門は出口専用なので入れません。学習院初等科の向かいに西門の入口がありますから、正門から右回りでほんの数分歩いてください。

それでは大変お待たせしました。どうぞマイYouTube動画でご覧下さい。ライトアップイベントの生演奏(Xmasソング)もダイジェストですがアップしています。

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